日本のルーツ

中国の食文化に関心を寄せて久しい。

昨年、大連海洋大学で講演をさせていただいて以来、

さらにその興味は広がり、遅々とした歩みながらあれこれ調べている。

今年も訪中の機会がありそうなので今夜も古い中国の食文化の本を読んだ。

箸を使う文化は中国と朝鮮半島、日本、ベトナムなど限られている。だがそのルーツは当然中国である。

漢の時代の書を丁寧に読んで驚いたのは、箸は使っているが、匙と手も自在に使って食事をしていたようだ。

現在も地球上の約40%が手食なのだから、中国も手食が主であったことは不思議ではない。私たちもおむすびやサンドイッチは手で食べる。手食は基本である。

ただ、中国はどこで匙が蓮花に変り、手を使わなくなったのか、

なぜ韓国は匙が主役で箸が従なのか。

その箸の置き方も、中国は縦に、日本は横に置く、思い込んでいたが、中国も日本の箸のように、横に置いていた時代があった。

いつ変った?

なぜだ?

 

そんなことはどうでもよいか。

なぜ、どうしてとしつこく追いかける癖はどうにもならない。

そして古い書の中で今夜もう一カ所、驚いたのは、

日本の重箱の外が黒、内が赤、という組み合わせは日本の独特なものかと思っていたが、これとて中国由来だったようだ。

 

ユネスコが和食を無形文化遺産に選んだときの大いなる違和感が

また大きくなった。

食文化は100の地方に100種類ある。よいも悪いもない。

重要度や価値に差などない。

そもそも和食の定義をきちんと語ってくれた人に私は会ったことがない。

 

このユネスコの件に関しては書きたいことがあるが、

まだ情報が少ないので別の機会を待とうと思う。

 

日本はすばらしい。日本の食文化は本当にすばらしい。

たしかにそうである。だがあくまでも謙虚であるべきだ。

同じように素晴らしいものが他の国にも山ほどある。

他に目を向け、他から学ぶ姿勢を持ってこそ、

素晴らしい日本の衣食住を豊かに享受できるのではないか、

世界に自身を持って発信できるのではないかと私は思っている。

実に全く老婆心である。

今日はいろいろな発見があったのだが、

一番驚いたのは、このブログをちゃんと3日続けて書いていることだ。

三日坊主のワタシが、である。どうしよう・・・大丈夫か。

乾杯しよっと。